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脳梗塞の症状と前兆:肩こり・頭痛との関係性は?早期発見がリハビリ期間を半年短縮させる【2026年最新エビデンス】

未来的な医療機関を背景にした、脳梗塞に関するインフォグラフィックのアイソメトリックな3Dイラスト。

左上には「NEUROスタジオ大阪・東京・千葉 臨床実践コラム」の文字があり、メインタイトルとして大きく「脳梗塞の症状と前兆:肩こり・頭痛との関係性は?早期発見がリハビリ期間を半年短縮させる【2026年最新エビデンス】」と記されている。

中央には、オレンジ色で閉塞部位が強調された脳の断面図がある。その下には、肩の痛みを訴える人物と頭痛を抱える人物のイラストがあり、それぞれの痛みが脳の閉塞部位とオレンジ色の線で繋がっている。右下には、時計、カレンダー、歯車のアイコンと共に上昇する大きな矢印があり、「6ヶ月短縮」という文字が強調されている。

背景には、リハビリ用トレッドミルで歩行訓練をする患者と療法士の様子や、脳波データなどを表示する複数のホログラムスクリーンが描かれており、先進的な医療現場の雰囲気が表現されている。全体は青とティール(青緑)を基調とし、重要な箇所に鮮やかなオレンジ色が使われている。

💡この記事の結論:脳梗塞の疑いがあればBE-FASTで即判断を

脳梗塞は発症から治療までの時間が予後を決定づけます。従来のFASTに加え、バランスや目の異常を確認する「BE-FAST」が最新の判断基準です。1つでも当てはまれば迷わず119番通報してください。また、発症後6ヶ月を過ぎても適切なリハビリで機能回復の可能性があります。

脳梗塞は治療の開始が早ければ早いほど、脳へのダメージを最小限に抑え、その後の回復の可能性を広げることができます。

本記事では、2026年時点の最新データに基づき、現在の症状が「直ちに119番すべき緊急事態」なのかを判断するための基準を提示します。

「なんとなく手足がしびれる」「言葉がうまく出てこない」など、ご自身やご家族にこのような違和感があるなら、まずは冷静にこの記事で状況を確認してください。

この記事の症状・課題へ専門的にアプローチ

NEUROスタジオは、科学的根拠(エビデンス)に基づいたリハビリ施設です。
症状改善の可能性について、お近くのスタジオへご相談ください。

【即時判定】脳梗塞の疑いを3分で仕分ける「BE-FAST」チェックリスト

顔・腕・言葉だけでは不十分。「ふらつき・目」も見逃さない

最新の研究レビューでは「脳梗塞のチェック方法」として2025年以降のスタンダードとして推奨されているのが「BE-FAST」です。

ご自身、あるいはご家族の様子が「いつもと違う」と感じたら、以下の項目を確認してください。

3分でできる「BE-FAST」チェック

  • B (Balance:バランス)
    急にふらつく、めまいがする、まっすぐ歩けない。
  • E (Eyes:目)
    片目が見えにくい、物が二重に見える、視野の一部が欠ける。
  • F (Face:顔)
    「イー」とした時に口の片側が下がる、顔がゆがむ。
  • A (Arm):腕
    両腕を前に上げた時、片腕だけ力が抜けて落ちてくる。
  • S (Speech):言葉
    ろれつが回らない、言葉が出てこない、他人の言葉が理解できない。
  • T (Time):時間
    1つでも当てはまれば、発症時刻を確認し、直ちに119番通報してください。

迷う必要はありません。もし病院で「脳梗塞ではなかった」と診断されても、それは「空振り」ではなく「脳梗塞ではないと確認できた」という最高の結果です。

肩こり・頭痛は脳梗塞の前兆?-血管ストレスとの関係性-

血管が悲鳴を上げている「危険なサイン」を見逃さない

多くの肩こりは筋肉の疲労によるものですが、中には「椎骨動脈解離(ついこつどうみゃくかいり)」という、血管の内側が裂けてしまう病態が隠れていることがあります。

この病態は若年〜中年層にも見られ、発症前に「首の後ろから後頭部にかけての鋭い痛み」「脈打つような頭痛」を訴えるケースが多いことが複数の研究で報告されています。これは、血管壁に極度のストレスがかかり、裂け目ができているサインである可能性があります。

見極めのポイント

  • 一般的な肩こり・頭痛:
    姿勢を変えたり、温めると楽になることが多い。重苦しい痛み(鈍痛)。
  • 血管のSOS(要注意):
    どんな姿勢でも痛みが変わらない。突然始まった鋭い痛み。いつもの鎮痛薬が効かない。

もし「血管のSOS」の特徴に当てはまる場合、自己判断での強いマッサージや整体は避けてください。 弱っている血管にさらに負担をかけ、症状を悪化させるリスクがあります。まずは脳神経外科でMRI等の検査を受け、血管の状態を確認することが最優先です。

諦めていたその症状、
まだ「変化」の余地があります。

リハビリの効果が停滞していると感じていませんか?
NEUROスタジオでは、脳科学に基づいたアプローチで
あなたの眠っている改善の可能性を引き出します。

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ニューロスタジオのリハビリとは?

血圧150台は「年齢相応」ではない:生存のための境界線

「自覚症状がない」は安全の根拠にならない

リハビリの現場でよく耳にするのが、「血圧が150あっても、普段通り元気だから大丈夫」や「もう歳だから、これくらいが普通」という言葉です。

しかし、医学的な視点では、「150mmHgでも調子がいい」というのは、体が無理をしてその高圧に適応しているだけに過ぎません。

かつては「年齢+90」が正常範囲と言われた時代もありましたが、現在は違います。日本高血圧学会の最新ガイドライン(JSH2025)では、脳卒中を予防するための降圧目標として、原則として高齢者を含む全年齢で「130/80mmHg未満」(家庭血圧では125/75mmHg未満)が推奨されています。

140mmHg以上の血圧を放置することは、年齢に関わらず、脳の細い血管に常に高い圧力をかけ続けることになります。これは、将来的な脳出血や、気づかないうちに小さな梗塞が増える「無症候性脳梗塞」のリスクを確実に高めます。

リハビリテーションの観点からも、血圧管理は重要です。脳の血流が安定していない状態では、リハビリによる脳の学習効率(可塑性)が低下してしまうからです。「血圧の正常化」こそが、再発を防ぎ、回復力を高めるための最強の治療と言えます。

「病院到着までの時間」と「回復率」の関係性

早期受診が、その後のリハビリを支えます

脳梗塞の治療は、時間との勝負です。発症から病院に到着するまでの時間が早ければ早いほど、その後の回復が良いということが、データでも明らかになっています。

  • 【医学的根拠】
    • ある大規模な研究では、発症から4.5時間以内に治療を始められた方は、遅れた方に比べて、3ヶ月後に自立した生活を送れる可能性が約2倍高いことが示されています。
    • 反対に、治療の開始が遅れるほど、重い後遺症が残るリスクが高まってしまいます(Yakubu et al., 2025)。

リハビリテーションは脳の回復力を引き出す有効な手段ですが、完全に壊れてしまった脳細胞を元に戻すことはできません。
発症してすぐに適切な治療を受け、脳へのダメージを最小限に食い止めること。それが、その後のリハビリをスムーズにし、より良い回復を目指すための土台となります。

「救急車を呼ぶのは大げさかな」と迷ってしまうお気持ちはよく分かります。しかし、その迷っている時間が、将来の生活を左右することもあります。もし脳梗塞の兆候があるなら、迷わず医療機関を頼ってください。

FAQ(よくある質問)

Q. 症状が数分で消えました。病院へ行かなくてもいいですか?

A. すぐに受診してください。それは「治った」のではなく「警告」です。
これは「一過性脳虚血発作(TIA)」の可能性があります。血管が一時的に詰まり、また流れた状態ですが、これは「近いうちに本物の脳梗塞が起きる」という強烈なサインです。最近の研究でも、TIA後の血液データ異常がその後の発症リスクと関連することが示唆されており、症状が消えても体内ではリスクが進行しています。必ず専門医を受診してください。

Q. 麻痺はなく、しびれだけですが救急車を呼んでいいですか?

A. 呼んでください。
しびれの原因が脳にあるのか、末梢神経にあるのかを、検査なしで判断することは不可能です。脳卒中の初期症状である可能性を否定できない以上、プロ(救急隊・医師)の判断を仰ぐのが正解です。「迷惑ではないか」と遠慮する必要は一切ありません。

Q. まだ20代・30代ですが、脳梗塞になりますか?

A. なります。年齢だけで判断するのは危険です。
近年、生活習慣の変化や、先ほど触れた「椎骨動脈解離」などにより、若年層の脳卒中が決して珍しくなくなっています。「若いから大丈夫」という思い込みは捨て、症状があれば年齢に関わらず受診してください。

Q. 救急車を待つ間、水を飲ませてもいいですか?

A. 絶対に飲ませないでください。
脳梗塞の発作時は、飲み込む機能(嚥下機能)が一時的に低下していることがあります。水を飲ませると、肺に入って「誤嚥性肺炎」を起こしたり、窒息したりする危険があります。衣類を緩め、横向きに寝かせて、静かに到着を待ってください。

Q. 頭が痛くないのですが、それでも脳梗塞の可能性はありますか?

A. あります。むしろ、痛くないことの方が多いです。
激しい頭痛がするのは「くも膜下出血」などが主です。一般的な脳梗塞(血管が詰まるタイプ)は、痛みを感じないことが多く、それが発見の遅れに繋がってしまいます。「痛くないから大丈夫」は禁物です。

発症後「6ヶ月の壁」とリハビリ難民の現実

制度の壁(180日)は、あなたの回復の限界ではない

もし、この記事を読んでいるあなたが、すでに脳梗塞を発症され、リハビリの期間について悩んでいるなら、一つお伝えしたい真実があります。

日本の医療制度では、脳血管疾患のリハビリは原則として発症後180日(約6ヶ月)で終了となります。これがいわゆる「6ヶ月の壁」です。
この期限が来ると、病院での濃厚なリハビリは打ち切られます。そのため、「6ヶ月過ぎたらもう回復しない」と誤解されがちですが、これはあくまで「保険制度上の区切り」であり、「生物学的な回復の限界」を意味するものではありません。

最新の研究データは、どのような状態からでも、適切な介入によって機能が改善する可能性を示しています。

【医学的根拠】

  • 重度からの回復:
    発症前に介護が必要だったような重度の患者さんであっても、十分なリハビリを行うことで日常生活動作(ADL)が改善することが、大規模な調査で示されています。これは「重いから治らない」という定説を覆すものです。
  • 慢性期における回復:
    発症から数ヶ月以上が経過した慢性期の段階であっても、集中的なリハビリによって歩行能力などが改善した事例が報告されており、脳の可塑性(回復力)は長期間維持されることが示唆されています(Jang et al., 2016)。
  • 活動量の維持が鍵:
    脳卒中後のリカバリーにおいては、単に麻痺を治すだけでなく、生活の中での「活動量(身体活動)」をどう維持・向上させるかが重要であると報告されています

    「もうこれ以上は良くならない」という言葉は、あくまで「その病院の環境と期間内では」という意味に過ぎません。脳のネットワーク再構築(可塑性)に、期限はないのです。

    もし病院でのリハビリを打ち切られ、十分な回復を感じられないまま「リハビリ難民」となっているのであれば、保険外(自費)リハビリテーションという選択肢があることを知ってください。私たちは、制度の枠を超えて「もっと良くなりたい」と願うあなたの受け皿となります。

    結論:今の「違和感」を放置せず、プロの評価を受けること

    脳梗塞は、時間との戦いです。しかし、それは「発症直後だけの戦い」ではありません。

    1. 発症前・直後: 「BE-FAST」や「異質な頭痛」を見逃さず、迷わず救急車を呼ぶこと。
    2. 慢性期・維持期: 180日で諦めず、納得いくまでリハビリを継続できる環境を選ぶこと。

    この2つの選択が、あなたとご家族の未来を守ります。

    もし、病院の検査で「画像に異常なし」と言われたものの、ふらつきや手足の違和感が消えない方。あるいは、発症から時間が経過し「これ以上の回復は難しい」と宣告された方。

    当施設では、画像診断だけでは見えてこない「身体機能の不全」を、15年の経験を持つ専門家が詳細に評価し、改善するためのプログラムを提供しています。

    諦める前に、一度専門家のセカンドオピニオンを活用してください。

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    執筆者情報

    三原拓(みはら たく)
    ニューロスタジオ千葉 理学療法士


    主な研究業績
    2016,18年 活動分析研究大会 口述発表 応用歩行セクション座長
    2019年    論文発表 ボバースジャーナル42巻第2号 『床からの立ち上がり動作の効率性向上に向けた臨床推論』 
    2022年.   書籍分担執筆 症例動画から学ぶ臨床歩行分析~観察に基づく正常と異常の評価法
    p.148〜p.155 株式会社ヒューマン・プレス

    その他経歴
    2016年  ボバース上級講習会 修了
    2024年 自費リハビリ施設 脳卒中リハビリパートナーズhaRe;Az施設長に就任
    2025年 株式会社i.L入職 NEUROスタジオ千葉の立ち上げ

    現在の活動
    ニューロスタジオ千葉 施設長
    脳卒中患者様への専門的リハビリ提供
    療法士向け教育・指導活動
    千葉ハンドリングセミナー共同代表

    スタッフの詳細はこちら

    参考文献

    • BE-FAST vs FAST in prehospital stroke recognition: a systematic review (病院前脳卒中認識におけるBE-FASTとFASTの比較:システマティックレビュー)
      Hilditch, M. R., et al. (2025)
      https://doi.org/10.12968/bjcn.2025.0119
    • Symptoms of Patients With Vertebral Artery Dissection Presenting to Chiropractors: A Systematic Review and Meta-Analysis (カイロプラクティックを受診した椎骨動脈解離患者の症状:システマティックレビューとメタ分析)
      Trager, R. J., et al. (2023)
      https://doi.org/10.7759/cureus.51297
    • Digital hypertension, implementation hypertension, and internationalization – 3 pillars of Japanese Society of Hypertension 2024–2026 (デジタル高血圧、実装高血圧、国際化 – 日本高血圧学会2024-2026の3つの柱)
      Kario, K., et al. (2024)
      https://doi.org/10.1038/s41440-024-02045-3
    • Impact of onset-to-door time on outcomes and factors associated with late hospital arrival in patients with acute ischemic stroke (急性虚血性脳卒中患者における発症から病院到着までの時間が転帰に与える影響)
      Lee, E. J., et al. (2021)
      https://doi.org/10.1371/journal.pone.0247829
    • Time delays in emergency stroke care in a low-resource referral hospital in Ghana (救急脳卒中ケアにおける時間の遅れ)
      Yakubu, H. A., et al. (2025)
      https://doi.org/10.1016/j.afjem.2025.05.006
    • Enhanced stroke prediction after transient ischemic attack: the role of triglycerides and free thyroxine (一過性脳虚血発作後の脳卒中予測の強化:トリグリセリドと遊離サイロキシンの役割)
      Cumaoglu, M. O., et al. (2025)
      https://doi.org/10.1097/MD.0000000000045744
    • Rehabilitation of Patients With Acute Ischemic Stroke Who Required Assistance Before Hospitalization Contributes to Improvement in Activities of Daily Living (入院前に介助を必要とした急性虚血性脳卒中患者のリハビリテーションは日常生活動作の改善に寄与する)
      Tani, T., et al. (2022)
      https://doi.org/10.1016/j.arrct.2022.100224
    • Delayed regaining of gait ability in a patient with brain injury (脳損傷後の遅発的な歩行能力の回復:症例報告)
      Jang, S. H., et al. (2016)
      https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/27661035/
    • Optimising rehabilitation and recovery after a stroke (脳卒中後のリハビリテーションと回復の最適化)
      Bonifacio, G. B., et al. (2022)
      https://doi.org/10.1136/practneurol-2021-003004