
脳卒中を発症し、急性期・回復期病院での懸命なリハビリを経て、いよいよ退院後の生活が始まる時、あるいは退院後の生活が始まったあと、多くの方がここで一つの壁に直面します。
「もっとリハビリを続けて、身体機能を改善させたい」
「退院した途端、リハビリの機会が大幅に減ってしまった」
そういった切実な想いや不安を抱える中で、「自費リハビリ」という選択肢にたどり着いたのではないでしょうか。
しかし、いざ情報を集め始めると、施設の数の多さや料金体系の複雑さに戸惑い、「一体何を基準に選べばいいのか分からない」というのが正直なところだと思います。
この記事は高価な投資だからこそ後悔してほしくない、という思いで執筆し、本当に信頼できる自費リハビリ施設を見極めるための「7つの基準」を余すところなくお伝えします。
Contents
そもそも自費リハビリとは?保険リハビリとの3つの決定的違い

まず、自費リハビリを正しく理解するために、多くの方が経験されてきた医療保険や介護保険を使ったリハビリとの「違い」からご説明します。両者の特徴を知ることで、なぜ今、自費リハビリが必要とされているのかが見えてきます。
違い①:リハビリの「量」と「期間」の壁を越えられる
保険を使ったリハビリには、制度上のルールが存在します。特に脳卒中などの脳血管疾患では「発症から最大で180日」という期間が一つの区切りとなり、入院中と同等のリハビリ量を確保することが難しくなるのが現状です。
- 保険リハビリ:日数や時間に上限があり、制度の範囲内でしか実施できない。
- 自費リハビリ:制度の制約がないため、ご自身の目標達成に必要な量と期間を、納得いくまで確保できる。
「まだまだ改善の可能性があるのに」という想いを、制度の壁によって諦める必要はありません。
違い②:対象者の「出来るようになりたい」に寄り添うオーダーメイドのプログラム
保険リハビリの目標は、多くの場合「日常生活に復帰すること」に重点が置かれます。もちろんこれは非常に重要ですが、退院後の生活では、より個別で多様なニーズが生まれます。
- 保険リハビリ:基本的な日常生活動作(ADL)の改善が主な目標となりやすい。
- 自費リハビリ:「仕事に復帰したい」「装具を卒業したい」「もう一度、包丁を握って料理がしたい」といった、一人ひとりの「したい」という願いを最終ゴールに据え、そこから逆算した完全オーダーメイドのプログラムを組むことができる。
ご利用者の人生の目標に、まっすぐにコミットできるのが自費リハビリの大きな魅力です。
違い③:「脳卒中」など特定分野の専門家を選択できる
保険リハビリでは、担当の療法士を自分で選ぶことは基本的にできません。もちろん素晴らしい療法士は数多くいますが、必ずしもご自身の症状の専門家が担当にあたるとは限りません。
自費リハビリでは「脳卒中」「脊髄損傷」「パーキンソン病」など、特定の分野の専門に特化している療法士が在籍している施設を、能動的に選択できます。
膨大な知識と経験を持つ専門家のリハビリを直接受けられることは、改善への大きなアドバンテージとなります。
本質は「何をするか」より「誰とするか」― リハビリの成果を分けるセラピストの“本当の”技術力

自費リハビリ施設を探し始めると、「最新の〇〇マシン導入」「話題の〇〇療法を実施」といった魅力的な言葉が目に飛び込んでくることでしょう。もちろん、それらが改善の一助になることは大いにあり得ます。
しかし、ここで一度立ち止まって考えてみてほしいのです。リハビリの成果を最終的に左右する最も重要な要素は、実はそこではありません。それは、「何をするか」以上に、「誰とリハビリをするか」という一点に集約されます。
最新機器や特定の方法(What)だけで選ぶことの危険性
例え話になりますが、最高の食材と最高級の調理器具が揃っていても、料理人の腕が未熟では美味しい料理は作れないように、自費リハビリも同じような構造にあると言えます。
最新の機器や有名なリハビリ手法などは、あくまで「道具」にすぎません。大切なのは、その道具を「なぜ、今のあなたの身体に使うのか」、「なぜそのような運動を実施するのか」を的確に判断し、「どのように使えば効果を最大化できるのか」を知り尽くしているセラピストが担当してくれるかどうかです。
道具の性能だけに目を奪われてしまうと、身体の状態を正しく評価し、最適なプログラムを選択するという、リハビリの最も重要なプロセスを見誤る危険性があります。
身体に触れるからこそ問われる「誰が(Who)」という専門性

脳卒中後のリハビリは、療法士が徒手的に、つまり直接身体に触れて行う場面が非常に多くなります。
療法士の手は、単に筋肉をほぐしたり、関節を動かしたりするためだけのものではありません。その手は、麻痺した筋肉の微細な反応を感じ取る「センサー」であり、正しい動きを導く「ナビゲーター」でもあります。
身体から送られてくる無数の情報を瞬時に読み取り、「次の一手」を考え、実践する。この一連の臨床思考プロセスこそが、療法士の技術力の核心です。この能力の差は、リハビリの成果に大きくに現れます。だからこそ、「誰が」あなたの身体に触れ、思考を巡らせるのかが、非常に重要なのです。
身体から送られてくる無数の情報を瞬時に読み取り、「次の一手」を考え、実践する。この一連の臨床思考プロセスこそが、療法士の技術力の核心です。この能力の差は、リハビリの成果に大きくに現れます。だからこそ、「誰が」あなたの身体に触れ、思考を巡らせるのかが、非常に重要なのです。
その施設は「同業者も学びに来る」水準にあるか?
では、どうすればその「技術力」を客観的に見極められるのでしょうか。もし迷われるようでしたら、ここで一つの判断材料をお伝えします。
それは、「その施設が、同業者である他の現職の療法士に対して、セミナーや研修などで指導する立場にあるか」という点です。
もし施設がそのような活動を行っている場合、それは技術力が高いレベルで安定している可能性を示す、一つの客観的な指標になり得ます。なぜなら、同業者に技術や知識を教えるためには、数多くの臨床経験はもちろんのこと、その知見を誰にでも分かるように体系化する力が不可欠だからです。
ホームページの綺麗な言葉や設備の紹介とあわせて、そうした活動にも少し目を向けてみると、その施設が持つ技術力の深さを知る、良いきっかけになるかもしれません。
信頼できる技術力”を持つ施設を見極める7つの必須チェック項目
ここからは、これまでお伝えした内容を踏まえ、実際に施設を選ぶ際に確認すべき、より具体的なチェック項目を7つご紹介します。この7つの項目を一つひとつ確認していくことで、本当に価値のある施設かどうかを、冷静に判断できるようになります。
項目1:専門性|あなたの後遺症と施設の「強み」は一致しているか?
自費リハビリ施設と一言でいっても、その専門性は様々です。「脳卒中専門」「整形外科疾患に強い」「神経難病に特化」など、施設にはそれぞれ得意な領域、つまり「強み」があります。まずは、施設のウェブサイトなどで、その施設がどのような症状の改善を得意としているかを確認しましょう。の改善したいことと、施設の専門性が一致していることが、良い結果を得るための第一歩です。
項目2:担当者|資格だけじゃない!臨床経験と専門性を見抜く方法
担当してくれる療法士の質は、リハビリの成果に直結します。理学療法士・作業療法士・言語聴覚士といった国家資格を持っていることは大前提ですが、さらに一歩踏み込んで、その療法士の経験や専門性も確認しましょう。例えば、「脳卒中分野での臨床経験年数」や、「認定理学療法士」などの記載があることが望ましいですが、学会発表や海外研修への参加、書籍や論文の執筆経験なども専門性を測る上で参考になります。ウェブサイトのスタッフ紹介などを確認し、可能であれば体験時に直接話を聞いてみることをお勧めします。
項目3:プログラム|目標達成への道筋は明確か?根拠あるリハビリ内容の確認
初回カウンセリングの際に、「あなたの目標を達成するために、どのようなリハビリを、どのような順序で、なぜ行うのか」を、分かりやすく説明してくれるかを確認しましょう。信頼できる施設は、感覚や経験だけに頼るのではなく、科学的根拠(エビデンス)に基づいたリハビリ計画を立ててくれます。専門用語を並べるだけでなく、納得できる言葉で説明してくれるかどうかは、その施設の誠実さを示す重要な指標です。
項目4:料金|料金体系は明確で、継続できる費用か?(都度払いも可能か?)
自費リハビリは継続することが前提となるため、料金体系の透明性は非常に重要です。1回あたりの料金だけでなく、入会金やその他の費用を含めた総額がどのくらいになるのか、事前にしっかりと確認しましょう。また、高額な回数券やコース契約のみでなく、1回ごとに支払う「都度払い」が選択できるかも確認しておくと安心です。無理なく継続できる料金プランがあるかどうかも、施設選びの大切な要素です。
項目5:環境・設備|リハビリに集中できる環境か?
リハビリの効果を最大限に引き出すためには、集中できる環境が不可欠です。プライバシーが保たれた個室や、十分な広さがあるか、清潔に保たれているかなどを確認しましょう。また、目標達成に必要な機器(例えば、歩行練習のための十分なスペースや、麻痺を改善するための電気刺激装置など)が整っているかも、事前に確認しておくと良いでしょう。
項目6:体験セッション|必ず「体験」で身体の変化と相性を確認する
ほとんどの施設では、初回体験コースが設けられています。ウェブサイトやパンフレットの情報だけで判断せず、必ず一度は体験セッションを受けましょう。ここでの目的は、単に説明を聞くことではありません。実際に療法士の施術を受け、「自分の身体が少しでも良い方向に変化する感覚があるか」、そして何より「この人と一緒なら頑張れそうか」という、人間的な相性を肌で感じることが重要です。
体験コースの料金については無料〜数千円程度が相場となります。価格の差はその施設の専門性の深さと、成果に対する自信や品質の表れと捉えても良いかもしれません。
項目7:連携体制|ケアマネジャーや他の専門職との連携は可能か
退院後の生活は、リハビリ施設だけで完結するものではありません。多くの場合、地域のケアマネジャーや、訪問看護、訪問介護といった他の専門職との連携が不可欠になります。施設が、そうした他のサービスと連携し、生活全体をチームで支えるという視点を持っているかどうかも、大切な確認ポイントです。必要に応じて、リハビリの状況をまとめた報告書を作成してくれるかなども、確認しておくと良いでしょう。
自費リハビリの料金と、その「価値」の考え方
自費リハビリを検討する上で、料金は誰もが気になる重要な要素だと思います。ここでは、具体的な料金相場と、その金額の背景にある「価値」について、私たちの考え方をお伝えします。
自費リハビリの料金相場は?
施設や地域によって差はありますが、おおよその料金相場は以下の通りです。
・施設でのリハビリ:60分あたり13,000円〜20,000円が目安
・90分の場合は、上記金額の約1.5倍程度
・訪問リハビリを依頼する場合、別途訪問費(交通費など)がかかることも
これらの料金は、ウェブサイトに明記されていることがほとんどですので、事前に確認しておきましょう。
ホームページに料金が明記されていない施設に関しては、体験終了直後に回数券などの高額プランの契約を迫られる可能性もあります。ご不安な方は、ご家族様や知人の方に同行をお願いすると良いかもしれません。
なぜ保険サービスより高額なのか?
介護保険や医療保険を使ったリハビリの自己負担額と比べると、高額だと感じるかもしれません。その主な理由は、提供されるリハビリの「時間」と「質」にあります。
自費リハビリは、一回あたりの時間が60分〜120分と長く設定されている場合が多く、保険サービスに比べて一人の利用者様と向き合う時間が圧倒的に長くなります。その時間、専門家がマンツーマンで付きっきりになり、身体の状態と目標だけに集中してくれます。この「専門家による密度の濃い時間」こそが、自費リハビリの価格の根幹をなしています。
考えるべきは「費用」ではなく、未来への「価値」
この金額を、単なる「費用」として捉えるか、未来への「投資」として捉えるかで、その意味合いは大きく変わってきます。
もし、この投資によって「再び自信を持って外出できるようになる」としたら。
もし、この投資によって「もう一度、手で箸を持って食事ができるようになる」としたら。
それは、あなたにとってどれだけの価値があるでしょうか。
自費リハビリ施設は単に身体を動かす時間を提供しているのではなく、利用者の「できるようになりたい」という切実な願いを実現し、これからの人生の可能性を広げるための、価値ある時間を提供できるかどうか。
その一点を常に自問自答しています。料金を比較検討する際は、ぜひその施設の提供する「価値」という視点も、あわせて考えてみてほしいと願っています。
【専門家の視点】契約前に確認しておきたい、注意すべき3つのサイン
施設選びは、最終的に人と人との相性で決まります。もし体験でポジティブな印象を感じたなら、それは有力な判断材料になります。
ただ、いち支援者として「誰にでもお勧めできるか?」と問われた際には、議論の余地がある施設も存在します。契約に進む前に、一度立ち止まって考えてみてほしい3つのサインをお伝えします。
サイン①:初回体験に、回数券などの長期契約を強く勧められる
初回体験を終えたその日に、高額な回数券や長期コースへの契約を強く勧められる場合は、少し冷静に考えてみる時間が必要です。
本当に技術力に自信のある施設は、利用者がその価値を実感し、自らの意思で継続してくれることを知っています。そのため、過度な営業をせずとも利用者は集まります。もし、利用者の不安を煽ったり、当日契約のメリットを強調したりして契約を急かすような印象を受けたなら、それは「リハビリの技術」よりも「商売の技術」が先行しているサインかもしれません。
まずは一度持ち帰り、落ち着いて検討する意思を伝えましょう。
サイン②:担当者が固定されず、行くたびに療法士が変わる
利用者の目標達成に向けて、一貫した自費リハビリを提供することは施設の重要な責務です。もし、担当者が固定されなかったり、予約のたびに担当する療法士が変わったりするような体制であれば、注意が必要です。
責任の所在が曖昧になるだけでなく、身体の状態やこれまでの経過、細かい目標などを毎回別の療法士に引き継ぐ中で、情報の抜け漏れや方針のブレが生じる可能性が非常に大きいです。そうした施設では経験の浅い療法士が、その場しのぎで担当するといったケースも残念ながら耳にします。あなたの目標達成に、施設として真摯に向き合っているかを見極める重要なポイントです。
サイン③:「必ず治る」など、過度な期待をさせる表現が多い
「絶対に歩けるようになります」「100%改善します」といった断定的な表現や、奇跡的な改善事例ばかりを過度にアピールしている施設にも注意が必要です。
脳卒中後のリハビリは、ご本人の状態や意欲、生活環境など様々な要因が絡み合う、非常に複雑で正直なプロセスです。誠実な施設であるほど、リハビリの可能性と同時に、その限界やリスクについても正直に、そして丁寧に説明してくれるはずです。
甘い言葉で期待を煽るのではなく、現実的な見通しと課題を共有し、あなたと二人三脚で向き合ってくれる施設こそが、信頼に値するパートナーと言えるでしょう。
症状のお困りごと、
お気軽にご相談ください
手足の麻痺や動きの不安感など、お身体の状態に合わせた対策をご提案します。
よくあるご質問(Q&A)
ここでは、自費リハビリを検討される方から、私たちがよくいただく質問についてお答えします。
入院中ですが、退院後の相談をしても良いですか?
はい、もちろん可能です。
むしろ、入院中にご相談いただくことをお勧めします。
退院後の生活やリハビリは、不安がつきものです。入院されている間に、退院後のリハビリの受け皿を確保しておくことで、切れ目のないスムーズな移行が可能になります。
また、ご本人の許可があれば、病院の担当療法士と私たちが連携し、リハビリの状況や課題を共有することもできます
安心して退院後の生活をスタートするために、ぜひお早めにご相談ください。
発症してから時間が経っていますが、リハビリの効果はありますか?
はい、効果を実感できる可能性は十分にあります。
「発症から半年以上経つと改善しない」という話を耳にしたことがあるかもしれませんが、それは必ずしも正しくありません。
脳には、新しい神経のつながりを作り出す「神経可塑性」という素晴らしい能力があります。適切なリハビリによって脳に正しい刺激を繰り返し入力することで、この働きを促し、身体機能が改善することは、多くの研究で示されています。
諦める必要は全くありません。
体験コースに行くときに準備するものはありますか?
特別な準備は必要ありませんが、以下のものがあると、より有意義な時間になります。
・動きやすい服装(半袖半ズボン、ジャージなど伸縮性のある素材)
・もしあれば、病院の退院時サマリーや介護サービス計画書(ケアプラン)お薬手帳など、お身体の状態が分かる書類
服装については、お着替えのスペースもございますので、ご安心ください。
初回のカウンセリングで、特に注意して確認すべきことは何ですか?
この記事でお伝えした7つのチェック項目を、改めて確認する絶好の機会です。特に、以下の3点はご自身の感覚で確かめてみてください。
・悩みや話を時間をかけて真摯に聞いてくれるか
・リハビリの計画について、納得できるように説明してくれるか
・その療法士と「一緒に頑張っていきたい」と、ポジティブに感じられるか
この最初の出会いが、今後のリハビリを大きく左右します。少しでも疑問や不安があれば、遠慮なく質問しましょう。
どのくらいの頻度・期間で通うのが効果的ですか?
その方の目標やお身体の状態、生活スタイルによって最適な頻度は異なるため、一概には言えません。
一般的には、身体の変化を定着させるために、初めのうちは週に2回以上のペースで通われる方が多いです。
大切なのは、初回カウンセリングで目標を共有し、それを達成するために最適な頻度と期間を、療法士と一緒に相談して決めることです。
介護保険のリハビリなど、他のサービスと併用はできますか?
はい、併用されている方はたくさんいらっしゃいます。 介護保険のリハビリは「生活の維持・安定」を目的とし、自費リハビリは「身体機能の積極的な改善」を目的とするなど、それぞれのサービスには異なる役割があります。
両方を上手に組み合わせることで、より充実した生活を送ることが可能になります。各サービスの担当者間で情報を共有し、連携することで、相乗効果も期待できます。
家族として、どのようなサポートができますか?
ご家族のサポートは、ご本人の心の大きな支えになります。
ぜひ、初回のカウンセリングや目標設定の場に同席し、「本人が何を目指しているのか」「そのために何が必要なのか」を一緒に共有してください。
そして、日々の小さな変化に気づき、それを言葉にして伝えてあげてください。過度な期待でプレッシャーをかけるのではなく、一番の理解者として寄り添うことが、ご本人にとって何よりの力になります。
まとめ|未来を変えるリハビリ選びのために
ここまで、自費リハビリと保険リハビリの違いから、信頼できる施設を見極めるための具体的な7つのチェック項目、そして料金の考え方まで、詳しくお伝えしてきました。
情報が多く大変だったかもしれませんが、自費リハビリ選びは、これからの人生を左右する、それだけ重要な選択です。向こう十数年以上の人生の方向性や症状の予後を左右する可能性があるという意味では、車や家を購入するくらいのスケールの大きい話になるかもしれません。
この記事で私たちが最も伝えたかった本質は、「何をするか」だけでなく「誰とするか」という視点を持つことの重要性です。最新の機器や有名であるかどうかより、最終的にあなたの可能性を最大限に引き出してくれるのは、あなたの身体と心に真摯に向き合う、高い技術力と熱意を持った療法士という「人」に他なりません。
今回お伝えしたチェック項目や注意すべきサインを、ぜひ「お守り」のように活用ご活用ください。そして、いくつかの施設で実際に体験をしてみて、ご自身が「ここなら信頼できる」「この人と一緒に頑張りたい」と心から思えるパートナーを見つけてください。
「諦めない気持ち」が、最高の専門家との出会いによって、未来を切り拓く大きな力となることを、私たちは全力で応援しています。
執筆者情報
三原拓(みはら たく)
ニューロスタジオ千葉 理学療法士
主な研究業績
2016,18年 活動分析研究大会 口述発表 応用歩行セクション座長
2019年 論文発表 ボバースジャーナル42巻第2号 『床からの立ち上がり動作の効率性向上に向けた臨床推論』
2022年. 書籍分担執筆 症例動画から学ぶ臨床歩行分析~観察に基づく正常と異常の評価法
p.148〜p.155 株式会社ヒューマン・プレス
その他経歴
2016年 ボバース上級講習会 修了
2024年 自費リハビリ施設 脳卒中リハビリパートナーズhaRe;Az施設長に就任
2025年 株式会社i.L入職 NEUROスタジオ千葉の立ち上げ
現在の活動
ニューロスタジオ千葉 施設長
脳卒中患者様への専門的リハビリ提供
療法士向け教育・指導活動