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脳出血

🧠 脳出血とは?

脳出血とは、「脳の中で血管が破れて、血が出てしまう病気」です

近年、生活環境の改善や高血圧管理の向上により、脳出血の発症率および死亡率は減少傾向にあります

しかし脳出血は突然発症し、重篤な後遺症を残すことがあるため、早期の発見と治療が重要です

どうして血管が破れるの?

いちばん多い原因は、*高血圧です
血圧が高いと、血管に強い圧力がかかり続けて、血管がもろくなり、破れやすくなります

*高血圧について詳しく知りたい方は過去回(生活習慣病−高血圧− 参照)

血が出ると何が起こるの?

脳の中はとてもデリケート

そこに血がたまると、脳の細胞が圧迫されてダメージを受けたり、意識がなくなったり、体が動かなくなったりするなど、命に関わる大きな問題が起こります

📍 どんな症状が出るの?

脳出血が起こる場所によって異なりますが、よくある症状は:

突然の頭痛

手足のしびれやまひ(特に片側だけ)

ろれつが回らない

意識がもうろうとする、または失う

物が二重に見える、吐き気がする

などで、「突然」起こるのが特徴です

前兆症状としても同様の症状がみられる場合があります

これらの前兆症状は「一時的に良くなったから」といって放置してはいけません
脳出血は「前ぶれ」から数時間〜数日のうちに本格的に発症することもあります

🚑 症状がみられたらどうすればいいの?

脳出血は一刻を争う病気です
症状に気づいたら、すぐに119番通報して救急車を呼んでください

🚨 FASTチェックとは?

脳卒中の前ぶれを見つけるための、簡単な自己チェックの頭文字です

🕒 なぜ「Time(時間)」が大切

脳卒中は1分1秒の遅れが命や後遺症に直結します
特に脳出血の場合、出血が進むと脳がどんどん圧迫されて危険な状態になります

🧠 出血で脳が圧迫されるとどうなるか?

脳出血では、破れた血管から血液が脳の中に漏れ出て、「血腫(けっしゅ)」という血のかたまりができます
この血腫が脳を圧迫することで、次のような影響が起きます

1. 脳の細胞がダメージを受ける

・圧迫されることで、酸素や栄養が届かなくなる

・脳の神経細胞はとてもデリケートで、わずかなダメージでも機能が失われることがあります

2. 脳圧(のうあつ)が上がる

・脳は硬い頭蓋骨の中にあるので、逃げ場がありません

・血がたまるとそのぶん圧力が上がり、脳全体が押しつぶされるような状態になります

3. 脳ヘルニアになることがある

・出血によって脳が強く圧迫され、本来あるべき場所から押し出されてしまうことがあります

・これを「脳ヘルニア」といい、呼吸や心拍をつかさどる部分が障害されて、命に関わる状態になります

4. 障害が残る可能性がある

圧迫された部位によって:

脳出血後の治療法

保存的治療(手術をしない治療

軽症の脳出血や、出血が小さい場合に行われる治療です
目的は「これ以上悪くならないように」体を守ること(安静や血圧管理、点滴等)

外科的治療(手術)

出血が多い場合や、脳の重要な部分が圧迫されているときなどは、手術が検討されます

🏥 治療後のリハビリがとても重要

脳出血の後には、まひ・言語障害・認知機能の低下などの後遺症が残ることもあります

そのため、できるだけ早く:理学療法作業療法言語療法などを始め、生活機能の回復を目指すことが大切です

🛡️ 予防するには?

いちばん大事なのは、高血圧を防ぐこと

そのために:減塩(しおをとりすぎない)・バランスのとれた食事・適度な運動・禁煙・お酒はほどほどに・定期的に血圧をチェックが効果的です